廃墟サイト『RUINS』の管理人が企画した白寿島2泊3日探索ツアー。白寿島とは、20年近く前に無人となった人工島で、廃墟マニア垂涎の物件である。集ったのは、サイトの掲示板の常連10名。大学生の信繁(名前変更可)も、サークル「近代文化遺産研究会」の仲間と共にツアーに参加するが……。
廃墟の島を舞台としたサイコホラー。前半の選択肢によって、全く異なる四つのシナリオ「殺人幽霊篇」「食いしんぼ篇」「侵略者篇」「SHINOBI篇」へ分岐します。姉弟二人で分担してシナリオを書いておられるようで、やたらとバラエティに富んだ内容です。
「殺人幽霊篇」は正統派(?)サスペンスホラー。[自分では青春真っ盛りの大学生のつもり]だったのに、実は[定年間近のくたびれたオッサン]だったとか、怖いわあああああ。ある意味、幽霊などよりもよほどおぞましいですね、[自覚の無い老い]って。■■を■■したつもりで、実は■■を■■していたなど、[主人公の脳内変換]が豪快すぎて笑った。ラストもこれまたシュールで、何とも言えない読後感でした。
「食いしんぼ篇」はタイトルからしてギャグシナリオか?と思ってしまいますが、きちんとホラーですので、ご心配なく。ツアー参加者のユリカは、かつてこの島で主人公と共に育った幼馴染だった、というギャルゲー的展開。一緒に島を巡りながら、幼い頃の思い出を語り合う二人。微妙に嫌な予感を覚えながらプレイしていくと、最後にえげつない真相が。ホラーで「食」と言えば、こうなりますよね、やっぱり。殺人幽霊篇も食いしんぼ篇も、[主人公]がキてますキてます。
「侵略者篇」は人型陸戦機に乗って宇宙からの侵略者と戦うSF巨篇(ええー)。最後には、もちろんエグい結末が。この作品、こんなのばっかりだ(笑)
前半に無難な選択肢を選んでいくとイロモノっぽい「食いしんぼ篇」「侵略者篇」に入り、変な選択肢を選んでいくと正規ルートっぽい「殺人幽霊篇」に入るという、ひねくれた構成。どのルートもしっかりした内容で読み応えがありますが、バラエティに富みすぎて全体の印象はカオス(笑) とにかく作者さんたちが書きたいものを書いた!という感じで、それもまた良し? |